大手製薬企業の子会社への就活

製薬会社の子会社に着目するのもよいと思います。

製薬会社の研究職への就職は高学歴の理系大学院生が殺到してすさまじい倍率になっています。開発職での就職も年々難しくなっています。

こんな状況ですから、自分はそれほど高学歴でもないし…と考える人は大手製薬会社の子会社・グループ会社を調べてみると良いと思います。

第一三共のグループ会社がわかりやすいので例示してみますと、
http://www.daiichisankyo.co.jp/corporate/corporate/domestic/index.html

第一三共エスファ株式会社:   ジェネリック医薬品事業
第一三共ヘルスケア株式会社:   OTC医薬品、化粧品、食品など
第一三共プロファーマ株式会社:   医薬品製造
第一三共ケミカルファーマ株式会社:   医薬品原薬の製造
アスビオファーマ株式会社:   医薬品の研究開発
第一三共RDノバーレ株式会社:   グループ会社の研究開発支援
第一三共ビジネスアソシエ株式会社:   グループ会社のビジネス支援
第一三共ハピネス株式会社:   グループ会社のビジネス支援
北里第一三共ワクチン株式会社:   ワクチン事業

たくさんあります。
親会社と比べると事業規模が少ないので募集人数が少なかったり、年によっては募集なしだったりもします。興味があればチェックしてください。

大手子会社の特徴を挙げると、

1.比較的よい待遇がある
 親会社と比べると給料はもちろん低いです。しかしそれでも同規模の他の会社と比べた場合、大手製薬の子会社には比較的よい給料と充実した福利厚生があります。(大手製薬の給与が全業界で見てもかなり高いゆえに、比較すると子会社の給与が低く見えてしまうだけだったりする。)

2.それなりの安定がある
 親会社の経営状況に依存してしまいますが、同規模の会社に比べるとやはり、将来的な安定が期待できる子会社が多いです。
 大学院生であれば、研究支援子会社が選択肢に入りやすいと思います。最近の製薬会社では、「実験支援員」は外部の派遣社員に任せる場合も多いので、正社員として子会社に入社できると将来的な安定性はずっと高いと言えます。

3.求める学歴は、一般に高くない
 事業内容と職種に依りますが、高卒の工場勤務も募集があります。学部卒くらいが標準的ですが、研究関係になると大学院修士課程が増えてきます。研究関係以外では、博士課程が募集候補外になってしまいます。
 上で例に挙げた第一三共の場合だと、子会社アスビオファーマ(事業は研究開発)のみが博士課程を募集対象に含めていました(2016年)。アスビオの場合、私の周辺からの情報では博士と修士が半々ずつのように感じます。
 一方で、研究支援の子会社のノバーレは博士を募集対象にしていませんでした。第一三共の社員さんが言うには、スクリーニング実験などは子会社にやってもらっていると聞きました。興味ある修士課程の人はチェックしてはどうでしょうか。実験技術を持っている人は歓迎されると思います。

*2019年追記:親会社の再編などにより、子会社は合併してなくなったりしています。この記事に書いた会社も例外ではありませんのでご注意ください(ご自身で公式ページなどを調べるようにお願いします)。
 


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