中外製薬の選考(1)

4月説明会、6月ES,7月研究所見学等、8月面接(研究)
恐らく研究発表(面接)通過後に最終面接でしたが、私は研究面接を通過しませんでした。修士課程と博士課程は並行で選考されていたようです。

ESの内容はこちら

「ロシュグループ」と付いているけど、正確にはスイスロシュ社の子会社。しかし中外製薬としては独立的にやっているみたいで、(子会社ではなく)「戦略的な提携」であるとしばしば強調されていました。いずれにしても将来性あり、世界最高レベルの研究施設と創薬環境であると思います。

私は、率直に言うとESの文章が拙かったと後で気が付いて諦めかけていたけれど、面接の電話を受けて意外でした。(コールセンターみたく騒がしい場所からでした。)恐らく研究の専門領域を重視しています。研究所の偉い人の前で研究発表し、けっこう的を射た質問を「たくさん」くれました。偶然かもしれませんが、他の製薬会社の人たちよりも「サイエンス的観点の」質問が多かったと感じます。

もっと自身の「技術」をアピールすべきだったと思います。私は落ちました。求められているスキルを示せなかったようでした。

中外製薬の鎌倉研究所からも武田の巨大な研究所が見えました。それに比べると中外の鎌倉研究所はふつう規模でした。アクセスは電車でも若干不便で注意です。バスは止めたほうがいいと思います。私は帰りに間違ったバス乗りました。

御殿場のは内部も見学させていただく機会があり、素晴らしいものを見ました。バスで駅から御殿場研究所まで送迎され、会場で飲み物・菓子類をもらえる待遇でした。

中外製薬の研究所から出ている論文のレベルも結構高いです。Nature姉妹紙クラスはたくさん出ています。アカデミア研究者にとっても面白い論文が多いと感じます。ロシュとは頻繁にやりとりして、化合物も共有しているようだし、絶好調かと思います。日本人としては複雑な気持ちですが、よい会社だと思います。

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お勧め書籍「新薬アクテムラの誕生」

・初の国産抗体医薬品として有名なアクテムラ(トリシヅマブ、抗IL6抗体)の誕生経緯。時代は少し前ですが、製薬会社研究員の考えが分かって興味深い。中外製薬を志望する人や、免疫学を専門とする学生は必読かもしれません。製薬業界における産学連携の具体的成果でもあるので、その点で製薬志望のすべての大学院生に役立つ本だと思います。


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